緑の調律日誌

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【2022年7月7日】夏の始まり!コマクサ見頃です!

2022/07/07

本記事の写真は全て2022年7月7日に撮影したものです。

紹介したい内容を要約しますと・・・

コマクサ見頃です!青いケシ咲きました!ニッコウキスゲは今から最高の季節です!

本日は雲が多いものの良く晴れてくれました!

植物園上部のコマクサが最盛期に入りました!

密度が濃く、7月中はこんな景色が続くでしょう!

同じ場所を俯瞰的にみると、こんな感じです。

右の方は、新たな高山植物のエリアを造るべく、造成を加えています。
今後にご期待くださいませ!

今年もコマクサは良く咲いてくれました!

花も多く、鮮やかな姿を見せてくれます!

稀に、白花コマクサもありますので、探してみて下さい!

受粉に一役かう、マルハナバチ。

マルハナバチ君は、種子の実りを担う、植物園のスタッフのようなものです!

 

こちらは、コマクサの近縁種、タイツリソウ。

植物園の広場で咲いています。

似てるけど、何か違う・・・その雰囲気をお楽しみください!

ヒマラヤの青いケシ、咲き始めました!

やっぱり、この青さはいいですね!

花によって顔つきが違います。それを覗き込むのも楽しいのです。

今の段階では咲きはじめ。開花は10株くらいでしょうか。

これから日増しに増えていくかと思います。

こちらは、ユリに近い仲間の、ノモカリス・フォレスティ。

ピンクのヒョウ柄の雰囲気が楽しませてくれます。

珍しい植物が咲いています。

ショウキラン。野生ランの仲間です。

植物園の「ブナ林」のあたりで見られます。

自然発生したものです。そもそも栽培自体が困難な野生ランなのです。

周辺のわかりづらいところの自生を見たことがあるのですが、嬉しいことにわかりやすい場所に咲いてくれました!

アルプス平自然遊歩道の方では、ニッコウキスゲが良い雰囲気です!

前写真と同じ場所を、違う方向から撮ったものです。

自生のニッコウキスゲの見頃が始まりました!

こうしてみると、つぼみがまだ多い季節です。

海の日連休あたりは、ちょうど最盛期でしょうか!

現在で3分咲きくらい。ご期待ください!

地蔵の沼の方でも、ニッコウキスゲの開花が進んでいます!

こちらの方は、開花が少々早く、最盛期に近いくらいでしょうか。

雪解けに開花が左右されつつも、どこかの場所で最盛期という景色に出会いやすくもなります。

本日は、白馬五竜観光組合の皆様によるボランティア除草が行われました。

植物園内のニッコウキスゲの管理です。

自生のニッコウキスゲはもちろん良いのは感じつつ、

植栽のニッコウキスゲも鮮やかで見やすい場所となるよう、日々努めているのです!

アルプス展望ペアリフトから降りる歩道沿いには、ミヤマトキソウが咲いていました。

地蔵の沼近くの湿原では、アサヒランが咲いていました。

こちらは数が少なく、運が良くないと出会えないのですが・・・

見かけたらラッキー、くらいで探してみて下さい。

(望遠レンズでの撮影です。湿原への立ち入りはご遠慮ください)

今日は、なかなか山が見えるタイミングが少ない日でしたが、

最近の梅雨明けと共に好天が続いているところです。

植物園の花も最盛期が始まりました!

ぜひとも白馬五竜まで足をお運びくださいませ!

植物園の展望レストランあるぷす360

地元大町市美麻産の花豆を使用した、ソフトクリームがオススメです!!

散策疲れのご褒美にどうぞ・・・!!!

 

【2022年4月28日】五竜かたくり苑、満開です!

2022/04/28

2022年4月28日 五竜かたくり苑、満開になりました!

今から一週間程度、5月初旬まで見頃が続くと思われます!

カタクリの花がたくさん咲いています!

今日は天気も良く、カタクリがしっかりと開いています!

地面が黒くなっているのは、カタクリ群生地の維持のため、地元の方がカヤを刈り、焼却をしているためです。

春先に一番に葉を出すカタクリは、枯れ草に埋もれていない方が数が増えていくのですね!

今日4月28日は、白馬五竜観光組合の皆様による五竜かたくり苑の整備作業、ロープ張りが行われました!

固い地面に大ハンマーで杭を打ち込んでいきます。

白馬のオジサマ、お兄様、皆さま大変元気です!!

打ち込んだ杭にロープを張っていきます。

日頃、ペンションや民宿を管理され、あらゆることをこなす皆様は、やっぱり器用です!

ロープの量だけでも結構なものになります。

緩まないように、しっかりと縛り付けていきます。

五竜かたくり苑の看板が、昨年の雪で曲がって壊れてしまいました。

今回のタイミングで新しい看板が設置されることになりました!

以前のイラストのものも雰囲気があったのですが、今回は写真メインの看板となりました。

五竜かたくり苑のことが、より分かる看板になったかと思います!

白馬五竜観光組合の皆様、五竜かたくり苑の整備作業、お疲れ様でした!

ロープ張りが終わった五竜かたくり苑には、カタクリを見に来られたお客様がいらっしゃいました。

特に、皆さまが待ちわびているのは・・・↓

春の女神とも呼ばれる、ギフチョウです。

晴れたカタクリ群生地では、何頭も飛んでいるのを目にすることが出来ました!

カタクリの花は最盛期を迎え、花もキレイな状態のものが多いタイミングですね!

その中でも特にキレイな花を狙ってみるのも楽しいのです。

キクザキイチゲと一緒に咲いている姿も見ることが出来ました。

白いカタクリ、今年もありました!

歩道から離れた場所で望遠レンズで無いと撮れないのですが、見つけられることがあります。

毎年、この場所で咲いてくれているのは嬉しいですね。

(カタクリの採集、ロープ内への立ち入りはされないようお願いします)

周辺の山々も、新緑に色づいてきました。

山の上は雪ですが、山麓はすっかり春の様子になっているのです。

※4月28日現在、白馬のサクラは散り始めです・・・

今年は4月の気温が高く、木の花は早く咲き、地面の花は雪が4月頭まで残っていたところでは例年並みとなりました。

カタクリ群生地から川を下って行った場所には、立派な鯉のぼりがあります!

この鯉のぼり、設置が大変でして・・・

地元の方たちが激流に耐えながら設置します!

こんな鯉のぼりを見た子供たちが立派に育ってくれるといいですね!

そんな白馬の春、ぜひともお訪ね下さいませ!

【2022年4月27日】カタクリ7分咲き、見頃の時期です!

2022/04/27

2022年4月27日

本日は、旅行会社のカタクリ見学ガイドがありました!

コロナの影響でツアーなどは減少気味ですが、少人数の屋外ツアーが催行されるのは良いですね!

まずはエスカルプラザにあるカタクリ展示コーナーでお勉強を。

ここで概要をご案内させていただいてから、五竜かたくり苑へ向かいます!

・・・とその前に、エスカルプラザ正面に植栽してある黄花カタクリをまずは見ていただきました!

黄花カタクリ、咲き始めました!

北米原産の種類で、黄色い花を咲かせます。

日本のカタクリは紫色の花で、違った趣があるのですね!

幸せの鐘の横に移植したカタクリも元気に伸びてきてくれています!

エスカルプラザから徒歩約15分。五竜かたくり苑に到着します。

本日で7分咲き程度ですね!

前日の雨と、午前中の低温で花が開いていませんが・・・
割合としては多く咲いてくれるタイミングになりました!

今日から一週間くらいは良い状態が続くと思います!

以前に撮影したカタクリ満開のタイミング。

天気が良いと、こんな感じで一面にカタクリが咲く、白馬有数のカタクリ群生地です!

今回は、旅行会社のガイドツアーということで、我々植物園スタッフがカタクリのヒミツについてご案内いたします!

カタクリの花、咲くまでに7~8年はかかるのですね。

そんな説明を聞いていただいて、カタクリの頑張り具合が伝わるようなら何よりです!

これで天気が良ければカタクリがパっと開くのですが・・・!

天気が良い日は朝から花が咲いています。

天気予報とにらめっこしながら、来訪してみてください!

五竜かたくり苑のガイドの後は、ゴンドラ・テレキャビンに乗ってアルプス大展望台へ!

・・・一面のガスでした!

天気が良いと、こんな感じに残雪に北アルプスが良く見えます!

2022年はスキー場が5月8日まで営業ですが、スキーをせずとも、山の眺めを見に来られる方も多くいらっしゃるのです!

山が見える前提で・・・この季節の山の話を、パネルなどを使いながらご案内させていただきました!

白馬五竜まで来てくださった皆様、ありがとうございました!!!

夏は6月から開園する白馬五竜高山植物園にも、ぜひともお越しくださいませ!!

 

【2022年4月20日】五竜かたくり苑 咲き始めました!

2022/04/20

本記事の投稿写真は、全て2022年4月20日に撮影したものです。

白馬の春の名物「五竜かたくり苑」。白馬エリア最大級のカタクリ群生地です。

今年は雪が多い年でしたが、解けるのも早い年でして・・・さてどんな感じでしょうか。

本日、確認に行ってきました!

カタクリ群生地の斜面。雪はほぼ解けています!

左側にチラッと雪が見えていますが、少しくぼんだところに雪が残っていることもあります。

斜面で2つ、カタクリが咲いていました!

「開花まだ」のサインが、今日からは「開花あり」に変わりました!

さて、今年の満開はいつ頃でしょうか・・・

ブログ担当の坪井(白馬五竜高山植物園)の個人的予想としては、

4月28日ごろ!としておきます!

※2021年は4月27日ごろでした

昨年の満開時のブログ記事です ↓

五竜かたくり苑【満開】

この広い斜面がカタクリでいっぱいになるのですね・・・!

斜面が黒いのは、地域の方々がカタクリ群生の整備として、刈り取り&焼却をしています。

もともとスキー場だった斜面の管理がカタクリにピッタリで増えたものですが、
スキー場として使われなくなった今でも、カタクリがしっかり育つために手入れを続けていただいています。

おかげ様で白馬エリア最大級のカタクリの群生地が維持されているのですね!

カタクリ群生地の斜面に行く手前の道路沿いでは、気の早いカタクリが咲いていました!

キクザキイチゲの花もあちこちで咲いていてキレイですね。

この花は、カタクリよりも早く見頃を迎えるのです。

カタクリの最盛期より前に来られても、キクザキイチゲは良く咲いているはずです!

こちらは、エスカルプラザ正面のゲレンデ。まだ雪があります。

カタクリ群生地に行く場合は、スキーセンターのエスカルプラザにクルマを停めて、ここから歩いていきます。

写真の左奥の方へ、徒歩約15分。

近日中に、道案内のためのノボリを設置します。

雪の道はゲレンデです!

ゴンドラ山頂から、滑って降りることが出来るのですね!

ゲレンデ斜面のサクラも咲き始めです!

滑りながら花見をすることが出来ます!

ゴンドラ乗車中のサクラ花見も楽しそうですね!

エスカルプラザ横のサクラも、キレイに咲きました!

現在で7分咲きくらい。

4月23、24日の土日ごろは、ちょうど満開を迎えるでしょう!

あのゴンドラに乗ると、山麓はサクラ、山頂は雪景色。
そんな感じになるのです。

ゴンドラも、雪山を見るための乗車もオススメなのです。

エスカルプラザ正面の幸せの鐘の根本には、黄色いカタクリを植栽してあります。

こちらも4月の終わりごろに開花しそうな勢いです。

 

五竜かたくり苑では、野生の紫色のカタクリ、

エスカルプラザ前のガーデンでは、黄色のカタクリ(北米産)を見ることが出来るのですね。

白馬もいよいよ春真っ盛り!

白馬の春をお楽しみにお越しくださいませ!

 

伊豆シャボテン動物公園での視察、会議でした(日本植物園協会)

2021/12/24

2021年12月13日、14日 伊豆シャボテン動物公園と関連施設の視察、会議に行ってきました。

(公社)日本植物園協会の会員植物園同士の交流も兼ねたものですね。

白馬はすっかり一面の雪景色ですが、久々に長野県を離れた他の植物園を巡る二日間となりました!

 

「大室山」

伊豆シャボテン動物公園のすぐ隣にある特徴的な山です。

見た目の通り、火山ですね。4000年前の噴火のようです。

 

大室山にはリフトで上がります。

スキー場ではなくリフトが設置されている場所も珍しいですね!

写真のようにすごくキレイな山の形をしています。

春先に野焼きをすることで、樹木が生えず、キレイな草原が維持されているのですね。

大室山:標高580m
リフト高低差:139m
乗車時間:6分
大人往復:700円

こんな感じで、片道6分を往復で乗るのですね。

リフト乗車中も絶景を楽しむことが出来ます!

それにしても良い景色ですね!リフトに乗って海を見るのも新鮮です!

手前の右側に見えるのは「伊豆シャボテン動物公園」の温室や建物。

左側にはグランピング施設「伊豆シャボテンヴィレッジ」が見えています。

伊豆シャボテン動物公園の中村園長から見える景色をご案内いただきました。

天城越えで有名な山々も良く見えました。さすが色々とご存知です。

本来の予定では二日目の朝に登る予定でしたが、天候不順を見越して早めに連れてきていただいた判断も最高でした!

(二日目の朝は雨でした)

冬の日が落ちるのは早く、太陽が低くなってきた頃に伊豆シャボテン動物公園をご案内いただきました。

カピバラの露天風呂
各地で見られるカピバラ&風呂も、伊豆シャボテン動物公園が元祖なのです(1982年から)。
元祖!カピバラの露天風呂ヒストリー
カピバラって、ここ10数年に有名になった気がしますが、キャラクター「カピバラさん」の影響が大きいようですね。
それにしても、大人から子供まで、癒される光景ですねー。

 

屋外のサボテン展示のロックガーデン。

古代メキシコ文明の石像のレプリカなどが並び、独特の雰囲気が感じられます!

周りの岩は溶岩です。

付近が火山群であり、その溶岩の上に伊豆シャボテン動物公園があるのですね!

中にあるサボテンたちも立派です!

金シャチという種類ですが、育つのにも長い時間がかかり・・・↓

 

 

50年かかって、ようやくこれだけの大きさになるようです!

こんな感じの展示が出来るのも、タネから育てることの出来る歴史ある植物園ならではですね!

そして、クリスマス仕様の「しゃぼお」君たちがお出迎え(笑)

あらゆる動物を楽しく見ることが出来、室内外でサボテンも楽しめる・・・

家族で、デートで、楽しめるの伊豆シャボテン動物公園ですね!

伊豆シャボテン動物公園ホームページ
https://izushaboten.com/

夜は、伊豆高原グランイルミへ。

「伊豆ぐらんぱる公園」の中にある、大型のイルミネーション。
その規模と美しさは素晴らしかったですね!

光に溢れた場所を、回遊するコースが設定されています。

2015年より、7年目の営業だそうです。
開園期間:2021年11月13日~2022年8月末
入園料:1500円(中学生以上)

それにしても、これだけの規模のイルミネーションは初めてでした!

イルミネーションの一部には、夜に活動する動物の展示も行われていました。

ここで、目をひいた面白い展示が・・・↓

夜行性の動物キンカジューによる「異動希望申出書」

彼は夜行性のようで、夜に営業する施設への人事異動を希望したようです(笑)

ハンコなどもしっかりと押され、民間施設ならではの工夫と笑いが感じられました・・・!

二日目の朝は、グランピング施設「伊豆シャボテンヴィレッジ」へ。

伊豆シャボテン動物公園から徒歩で行ける場所にある施設です。

広めのドーム、バーベキューの東屋、風呂トイレ完備。

背景には大室山が聳え立つ、贅沢な施設ですね!

こういった場所で薪を囲みながら、ゆっくりと夜を過ごすのも良さそうですね。

この看板もなかなか面白かったです。

大室山の標高はもとより、月までの距離なども(笑)

白馬でも、こんな感じのものを作ってみたくなりますね!

「高橋京子 花の絵美術館」

伊豆シャボテン動物公園の関連施設では無いのですが、近隣にある美術館です。

数十点の絵画が飾られ、3ヶ月ほどで入れ替えも行うようです。

今回は「源氏物語」をテーマにし、キャプションを読んでいても非常に興味深いものでした。

高橋京子さん自身にお話しを伺うことが出来ました。

ここで美術館を開いて21年。

時代によって変わるボタニカルアート(植物細密画)、本来とは外れた試みのこと、植物の分布や過去からの名前のことなど、非常に素敵なお話を伺うことが出来ました!

伊豆高原 美術館巡り・観光ガイドホームぺージ

高橋京子 花の絵美術館

最後は「ニューヨークランプミュージアム&フラワーガーデン」へ。

城ケ崎海岸の近くにある施設です。

入口には季節ごとの主役の植物が紹介されていました。

毎月、違った美しい花を楽しむことが出来そうですね!

メイン展示として、ティファニーの美しいランプが飾られています。

遠目から見てもキレイなものですが、モチーフとなった植物などを感じると面白く見えてきます。

ユリをモチーフにしたランプや、

リンゴの花をテーマにしたり、

こちらはオモダカ(水田雑草、クワイの仲間)ですが、他ではなかなか見ないモチーフは面白かったですね。

特徴的な葉を取り込んでいるのもいいですね。

素敵なレストランのテラス席では海が一望でき・・・

12月の冬空には、菜の花が彩って咲いていました!

「海のジュース」

写真を撮る角度によって、ジュースの残り具合が違うようです。面白いですね。

花の内容でも書かれている花みくじ。思わず引いてみたくなります!

伊豆シャボテン動物公園グループは、こんな感じの施設を運営しています。

一泊二日で全て周っても良し。どれかひとつをゆっくり周っても良し。

充実した施設でした!

こんな感じの大きくわかりやすい広告は参考になりますね!

日本植物園協会には、全国約120の植物園が参加していますが、それぞれ個性があります。

今回の視察、会議は、「民間植物園」の会合でしたが、いかにお客様に来てもらうかは大きなテーマです。

伊豆シャボテン動物公園グループ様の企業努力、楽しみ方を非常に感じることの出来た一泊二日でした。

白馬五竜高山植物園も、更に良くしていきたいと思ったところです!

希少な絶滅危惧種、タカネキンポウゲ、クモマキンポウゲ、公開中です!

2021/06/08

白馬五竜高山植物園では、あらゆる高山植物を植栽、展示していますが、

中でも特に希少な高山植物が咲いています!

植物園のアルプス平広場に設置してある絶滅危惧種コーナー。

その中でも、(公社)日本植物園協会の保全事業において、公式な許可のもと種子を採取し、タカネキンポウゲ、クモマキンポウゲ、ツクモグサ、ウルップソウなどの絶滅危惧種を栽培していますが、中でもタカネキンポウゲ、クモマキンポウゲが花を咲かせています!

タカネキンポウゲ。絶滅危惧種IB類。白馬岳周辺のみで見られる種類です。

希少な種類なので、どこに生育しているかなどの情報を明かすことは出来ませんが、登山道沿いからは見ることが出来ません。

2019年夏に白馬岳周辺において現地調査を行い、現地に影響の少ない範囲で種子を採取し、種子の一部は環境省新宿御苑で種子の冷凍保管を行い、植物標本については国立科学博物館に収め、種子の一部を使用し、生体保存をする目的で白馬五竜高山植物園で試験的に栽培を行っています。

植物を保全するために、現地の環境を守ることを「生息域内保全」、植物園等で守ることを「生息域外保全」と言います。
こちらは、「生息域外保全」の活動となります。

2019年夏に採取した種子を栽培したところ、わずか一年で一部の個体が開花に至るようになりました。

そして、植物園の絶滅危惧種コーナーに植栽したところ、5月中旬の雪解けと共に多くの個体が見事な開花を見せてくれたのは嬉しい限りです。

キンポウゲの類では、ミヤマキンポウゲなどが良く知られ登山道で見ることが出来ますが、

このタカネキンポウゲは、背が低く、光沢のある厚い葉が特徴的ですね。

現状では、これくらいの数を植栽、展示してあります。

植物園のバックヤードには、まだ多くの苗が育っています。

それらも含めて、6月下旬頃まで開花が続くものと思われます。

クモマキンポウゲ。絶滅危惧IA類。こちらも白馬岳周辺のみで見られる種類です。

タカネキポウゲと同じく、登山道沿いからは見ることが出来ません。

こちらは、タカネキンポウゲと比べ、非常に小さい姿をしています。

2019年夏の白馬岳現地調査で種子を採取し栽培をしたところ、わずか9ヶ月で開花に至ることが出来ました。

栽培した開花個体から得られた種子からも、発芽が確認されています。

貴重な植物の栽培を、永きに渡り続けていけるよう努めさせていただきたいと思います。

これらの希少な高山植物は、アルプス平広場の絶滅危惧種コーナーにて見ることが出来ます。

2021年6月5、6、12、13日と早期開園をしていますが、その際の学芸員ガイドでは、これらの植物についても説明させていただきました。

当植物園の顧問でもあり、信州大学名誉教授である土田勝義氏。

開花を見ていただき、現地の情報や生育環境を捉えながら、今後も保全活動を続けていきます。

2019年に白馬五竜高山植物園を会場として行った、(公社)日本植物園協会主催の講演会の様子です。

このような活動を通して、白馬五竜高山植物園の希少な植物を保全する取り組みを、広く知っていただく啓発活動も行っています。

当植物園顧問の森和男氏(東アジア野生植物研究会主宰)。

古今東西の高山植物栽培に深く造詣があり、数多くの植物園の指導も行っています。

高山植物の宝庫である長野県には高山植物を育て、守り、一般にも理解してもらうための県立植物園はありません。

我々、白馬五竜高山植物園は民間のスキー場企業ではありますが、高山植物の育成に向いた環境を活用し、高山植物の保護拠点園としての役割を深めていきたいと思っています。

(公社)日本植物園協会の絶滅危惧種の拠点園である植物園、環境省や県の研究者などを招いての絶滅危惧種保全の会議も行いました。

広く正しく、保全する活動を続けていきたいところです。

下記は、講演会時に使用したスライドの一部になります。

今後も白馬五竜高山植物園の活動を見守っていただければ幸いです。

希少な植物を植物園で見ていただき、理解が深まることから、保全活動の一助となれば嬉しい限りです。

2021年6月5、6、12、13日 早期開園イベントです!

2021/06/08

白馬五竜高山植物園、例年6月中旬に開園ですが、

6月上旬に咲く植物も見ていただきたく、今年は早期開園を行っています!

6月5、6、12、13日と早期開園を行っています!

通常開園は6月19日~10月24日ですが、この季節は新緑がキレイで、まだ雪も残っています!

早期開園イベントでは、ブースを作っています!

9:30~15:00の間、スタッフが常駐し、ご案内などさせていただいています!

・高山植物ハーブティー試飲会

・高山植物苗の無料配布(先着50名)

・学芸員とまわる雪解け直後の高山植物園散策ツアー

(10:00~、13:00~ 各1時間 定員20名)

イベントの詳細は、下記HPをご覧くださいませ!

https://www.hakubaescal.com/shokubutsuen/event/events/992

高山植物をお茶にして飲んでしまう・・・。

植物を育てている植物園ならではのイベントです!

学芸員とまわる雪解け直後の高山植物園散策ツアーの様子です。

植物園には、学芸員資格を持ったスタッフが2名います。

日頃、植物を管理しているスタッフだからこそ気が付くことについて、ご案内させていただきます!

植物園の広場には、絶滅危惧種を保全するコーナーがあり、どのような活動をしているか・・・ご案内させていただいています!

まだまだ雪が残る植物園。

植物園の片道を、1時間ほど、ゆっくりと歩きながらご案内させていただきます!

ぜひご参加くださいませ!

雪解けに咲く植物と、新緑の景色。

ぜひとも、早期開園時に足を運んでみてくださいませ!

 

植物園準備中の様子です!【早期開園:6/5、6、12、13】

2021/06/02

写真は、2021年5月31日、6月1日に撮影したものです

今年の白馬五竜高山植物園は、6月5、6、12、13日の土日に早期開園を行います!
(6月19日からは毎日営業します)

例年通りの6月中旬開園では、開花後半になってしまう貴重な高山植物を見ていただきたいことによります!

この季節は、残雪多い、新緑の北アルプスを見ていただけるのが良いですね!

植物園にも、これだけ雪が残っています!

開花を遅らせるために、スキー場営業終了後に、意図的に山にして残しているのです。

※大きさ比較のため、私が登っていますが、一般の方は危険ですので登らないでくださいませ

登らず通れるように、投雪機で道を造ります。

雪の小さな道の完成です!

咲きたてのハクサンイチゲが見えます!

チョウノスケソウも見頃を迎えてきましたね!

青いケシが咲くエリアは、まだ雪が残っています。

青いケシの見頃は6月下旬~7月下旬ですが・・・

プリムラ・ロゼア(ヒマラヤサクラソウ)が綺麗に咲いています!

この季節でないと、この景色は見られないのですね!

ブナ林に入ると、シラネアオイの花が咲きだしています!

数は少ないですが、トガクシショウマも咲いていました!

一方、こちらはアルプス平自然遊歩道のミズバショウ。見頃です。

雪が解ける場所から、これからも咲いてくるでしょう!

地蔵の沼でも、ミズバショウが見頃を迎え始めていました!

ところどころ雪が残っていますが、早期開園に向けて除雪も行います。

あまりにも雪が多ければ通行止めも検討しましたが、今年の早期開園ではアルプス平自然遊歩道は一周可能です。

そして、なんとカタクリの花がまだ咲いています!

サクラと同時期に見頃を迎えるカタクリですが、6月に入っても咲いている場所は珍しいかと思います!

さて、こちらの花は何でしょう。

ワタスゲの花です!

ワタスゲと聞いてイメージするあのフワフワ感のものは、実です。

花は地味ですが・・・こんな姿も見られますね。

湿原の向こうでは、ブナの新緑が芽生え、キレイでした!

ゴンドラから見る新緑もキレイですね!

イネが植えられたばかりの田んぼも、遠目に見てもキレイです。

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早期開園の営業情報は、こちらのページをどうぞ!

https://www.hakubaescal.com/shokubutsuen/info/2021/2674

ゴンドラ(テレキャビン)、山頂レストランALPS360の喫茶のみ営業いたします。

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早期開園のイベントは、こちらのページをどうぞ!

https://www.hakubaescal.com/shokubutsuen/event/events/992

【学芸員とまわる雪解け直後の高山植物園散策ツアー】10時、13時 各回20名、参加500円

【高山植物苗の無料プレゼント】9:30~15:00 先着50名

【高山植物ハーブティー試飲会】9:30~15:00

ゴンドラを上がった植物園広場(アルプス平広場)にブースを作成します。

この季節の見どころなどもご案内いたしますので、お気軽にお尋ねくださいませ!

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この季節ならではの植物と景色があります。

皆様のお越しをお待ちしております!

五竜かたくり苑【満開】

2021/04/27

【本記事の写真は、全て2021年4月27日の撮影です】

五竜かたくり苑、いよいよ満開になりました!

カタクリの紫色の花が、鮮やかで良いですね!

この日は運良く、ヒメギフチョウに出会うことが出来ました!

春の女神とも呼ばれる、なかなか会う機会の少ない美しいチョウです。

そして、今年も白花カタクリに出会うことが出来ました。

遠くから望遠レンズで撮影していますが・・・目を凝らして、探してみて下さい!

カタクリの花が満開になり、春も真っ盛りを迎えています!

白馬の春をどうぞお楽しみくださいませ!!

 

 

五竜かたくり苑【開花1分咲き】これから増えるでしょう!

2021/04/20

【本記事の写真は、全て2021年4月19日撮影です】

今日、この日は地元の皆様「白馬五竜観光組合」による整備作業が行われました!

 

観光組合長による挨拶に始まり、ロープ張り、倒木処理などが行われます!

 

作業前に記念写真。多くの皆様の努力でカタクリ群生地が整備されています!

 

・・・実は、冬の積雪で看板横のヤナギが倒れたのです。

 

見事に看板にヒットしています・・・!

あと1mズレていたら看板は助かったのですが・・・

 

倒木処理、完了!

私もチェーンソー担当で枝を切っていましたが、地元のおじちゃんの手際はさすがに良かったです!

 

看板は、今後整備も検討しますが、とりあえず足元に置いてあります。覗き込んでみて下さい。

ところで、看板の「かたくり」の「た」の字が消えていました。

このままでは、コロナ隔離時代の、「かくり苑」というブラックジョークになってしまうので・・・

 

カッティングシートを持ち出して、それっぽく「た」を貼っておきました。

言われないと気が付かないくらいになりました!

この「かたくり」の文字、なかなか味が出ていて、好きなのです。

 

肝心のカタクリ群生地は・・・まだ開花は少ないです。

満開時は、遠目に見るとこの斜面が紫色になるのです。

開花は、「一分咲き」くらいでしょうか。

先日まで雪が降ったりしたので、開花のスピードが遅くなったようです。

 

斜面の一部分では、カタクリが咲きだしています。

前回ブログ記事では、4月24頃満開でしょうか!?と書きましたが、

4月27日頃満開でしょう!?に延期いたします!

 

五竜かたくり苑までは、エスカルプラザにクルマを停めて、歩いて15分くらいです。

道中にノボリを立てていますので、こちらを目安にして下さい。

白馬の春もどんどん深まりました!皆さまのお越しをお待ちしております!