その他ひとり言
育苗施設秘密基地
2011/11/18
今年の冬は、エスカルプラザの室内で冬の間ずっと植物を育てるつもりでいます。
そのためのスペースを作っているのですが、このままでは見栄えが悪く、スキー客の方々の邪魔になるので、壁を作ります。
真ん中の机は苗箱を置くのに都合良い大きさで単管(鉄パイプ)を組んで、合板をのせたもの。
これをベースに買ってきたラティス(写真の木の目隠し)を固定します。
午前中に資材を一通り購入し、仮に並べて組み立て手順を考えます。
固定の手順はどうするか、入り口はどうしようか・・・。
昼飯食べて組み立て始めて午後三時。こんな感じに出来上がりました。
入り口は蝶つがいで組んで開けられるようにしてあります。
手前にある自動販売機の入れ替えに邪魔にならないような角度とか、壁は一応スキー板が立てかけられても耐えられるような強度にするとか、色々考えることも多いものです。
これからこの壁には高山植物園の展示パネル、周辺の見所や、山の写真などを貼り付ける予定です。
いや、夏に緑のカーテンをこの場所で作ったように、ここにアサガオでも絡みつかせてみるか!?
何にせよ、図面無しの現場合わせで形になったようで。
ちなみにこの場所、通りすがる社員には『ツボイの隠れ家』と呼ばれています(笑
今日は日曜大工日和なのか、レストランや売店の装丁で木を切ったり箱を作ったり、そんな光景があちこちで見られました。
この会社に入ってから、大きいものを作る機会が増えたような気がします。
元々、様々な素材で小物を作るのが趣味でもあるので、大小の違いはあれど、切ったり貼ったりすることに恐怖心無くチャレンジできるような。
白馬五竜だけの植物園を作るべく、様々な技術を磨いていきたいものです。
雪、再び、次の日
2011/11/16
第一次発芽ラッシュ
2011/11/07
10月の下旬に、エスカルプラザ内で色々な植物の種まきを始めました。
播いたらすぐ出るような種が多く出始めています。
ナデシコ類などがすぐ発芽するのは予測出来たのですが、やや意外なものも。
Leontopodium souliei。四川ウスユキソウという名前でも呼ばれるようですが、エーデルワイスの仲間、といったところですね。
キク科の仲間は発芽率が良いほうですが、播いて一週間ほどでたくさん発芽してくれました。
こちらは、青いケシの仲間、メコノプシス・ホリドゥラ。
この小さな芽から花が咲くまで育ってくれるか・・・!?
今まで青いケシの仲間は播いてから半月以上で発芽していましたが、今回この種類だけは色んな条件に置いた苗箱全てで一週間ほどで発芽していました。種子の状態も良かったのでしょうかね。
いわゆる高山植物の類は、発芽そのものがうまくいかないことも多くあります。
アサガオやヒマワリなどは播いたらすぐ発芽するものですが、野生の植物だとそうもいかないことが多いです。
例えば低温の条件で長期間置かないと発芽しないとか(冬の時期を経験しないと発芽しない、秋にこぼれた種が発芽してすぐ冬が来たら枯れてしまう)、二年越しで種子が熟成してから発芽するとか、そんな種類もあったりします。
また、一斉に発芽しては急な環境の変化で全滅する恐れもあるとかで、発芽時期が自ずとバラバラになったりと。
とりあえず今は、播いてからすぐに発芽する種類がどんどん発芽してきています!
これらの芽生えを、きちんと育つように管理するのも一苦労ですが・・・。
現在、植物園→スキー場への転換時期ですが、植物園部門は常に最盛期であります。
エスカルプラザ温室
2011/10/16
白馬五竜スキー場のベースセンター、『エスカルプラザ』。
夏の時期も、チケット販売、お土産や、展示スペース等、多いに活用しています。
外が寒い時期になっても、エスカルプラザの中は暖かい。
そう、それは植物でも例外では無く。
窓際を温室的に利用しています!
今日も新しい棚を追加しました。
外に置いた苗は休眠期に入ります。
しかし、外に置いていては冬に耐えられそうにない小さな芽生え、
秋、冬の長い時間を無駄にはせず、室内で育て生育時間を稼ぎたい種類、
室内で育てれば冬に咲かせられるか?という、冬に咲かせて夏の広告とする植物、
そして、植物を栽培するあらゆる探求(やや趣味的な)。
これらの植物を冬中、室内で育てます。
もともとはプールとしての利用があったこの場所、ガラス張りの窓際は日光量も十分です。
今日の最高温度は24℃、最低気温は16℃、暖かい春の頃といった人にも優しい温度、理想的です。
フジアザミ。世界最大級の大きさの花を咲かせます(ガシャポンのカプセルくらい)。
『山野草の観葉植物的栽培』というテーマで育てているひとつ。
春に芽生えて、半年でこんなに大きくなるとはねえ・・・。
まだまだ元気に成長しています。
こちらはミズバショウ。
『山野草の想定外オシャレ的栽培』というテーマで育てているひとつ。
100円で買った金魚鉢みたいなのに入れています。
室内に入れて一月弱、イモから新芽がニョキニョキ出てきています。
そして、こちらはヒマラヤの青いケシ。
太陽に向かってぐんぐん伸びています。
天井もガラス張りだったらまっすぐ伸びるのですが、どうしても窓際に傾いてしまいます。
室内でポットの植え替えをしたりします。
人目につくところで、挨拶しながら作業をしていると、植物好きの方は「何やってるの?」というように見学しに来られます。
話してみると、今回初めて来たという方の多いこと。
「この花が咲く7月頃にまた来てくださいね」
実演しながら営業活動をしているような・・・。
けれど植物を育てることに興味ある方も多いので、お客様から見ても面白いはず!
夏の間外で育てていた青いケシの一部を9月頃から室内に入れています。
その先発隊もなかなか大きくなってきています。
スキー場の季節も、この窓際で植物栽培をする予定です。
去年省スペースで試したところ、想像以上にうまくいったので、今年は場所を拡大して。
さて、どこまで上手くいくか。
冬のスキー場の新たな挑戦が始まっています。
北アルプスを向こうから
2011/10/12
植物園内から見る北アルプス白馬岳?五竜岳の眺めは良いものです。
写真右手には雨飾山、火打山、妙高山と見えます。
こちらから見えるということは、向こうからも見えるわけで。
では、どのように見えるのか・・・?
ということで、百名山の一つでもある、火打山に登り、山頂からこちらを眺めてみました!
遠くに見える稜線が北アルプス。
山頂に着いたのは11時半。ちょっと日が高くなっているせいか、かすんできています。
山頂手前で午前中に撮った写真ではこんな感じです ↓ 。
植物園はどこだろう・・・。
園内から火打山が見えるので、ここからも見えてるはずだけれど、さすがに遠くてわからないですね。
拡大して、右から白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳の白馬三山。
園内から見るより、白馬岳と杓子岳の間が相当開いているので、印象がだいぶ変わります。
真ん中の雪渓が大雪渓でしょうが、良くみえています。
ところで、火打山はこんな山でした。
天狗の庭という湿原が特徴的です。
天狗の庭を抜けると、あとは山頂までひたすら登り!
今回、連休の最終日に登ったのですが、多くの登山客が見受けられました。
写真は途中ですれ違った登山専門のツアー会社からのご一行様。
向こうからこっちも見えているのだろうな。
登りはつらいけれど、この間、眺めは常に最高です。
一週間前にはこのエリアも雪が降ったようですが、好天続きでも残っている場所がありました。
これからは更に新雪で埋まっていくことでしょう。
黒沢池ヒュッテのあたり。紅葉は山頂ではピーク過ぎ、登山口ではやや早め。
登っている最中が良い様子でした。
何というか、なだらかな場所も多いものです。
比べるとやはり北アルプスは険しい場所が多いものだと改めて感じます。
隣の芝は青い、では向こうの山の紅葉は・・・。
写真左の赤はハウチワカエデ、右の黄色はミネカエデ。
白馬五竜の自然遊歩道では、ミネカエデ等の黄色い木が多いですが、
心なしか赤い木が少ないように感じます。
白馬五竜は地質のせいで低い木が多く、目線の高さで木を眺めますが、
太陽が上にある時間帯は、木漏れ日のように見上げる位置も良いものですね。
火打山はやはり人気の山のようで、登山道、登山口、駐車場などもしっかりと整備されています。
道中の階段や木道には「平成22年度施工」ともあったように真新しい道が多いのが印象的でした。
たまには間近の山を離れて、遠くから眺めてみる。
色んなものが改めて見えてくるようです。
小さくても咲きます
2011/09/26
種から植物を育てていると、色々な発見があります。
単純かつ気になること、「種播いてから何年で咲く?」
生育環境が第一でしょうが(温度や肥料)、同じ環境でも個体差が出るのは当然のようで。
エーデルワイス。
200株ほど同じ環境で栽培していたのですが、気がつけば一株だけ咲いていました。
これは、一面が雪に覆われている3月ころ、スキー場室内の窓側で種を播いてみたもので、つまりおよそ半年で咲いたものです。
ミヤマトリカブト。
あら、まあ可愛い。
花を鈴なりに咲かせるトリカブトですが、1つだけ花がついています。
種を播いてから二年目。上手に育てれば二年で結構咲くのでしょうが、育て方がまだ下手だったのか、他はまだ小さいままです。
こういうのを見ると種から育てる楽しみを実感しますね。
第200回 長野県植物研究会例会
2011/09/14
長野県植物研究会、というものがあります。
県内の植物研究者・・・、大学、県職員、博物館、民間の調査会社など、現役で植物を扱う仕事をしている人から、仕事でなくとも植物の道を究めるべく生きがいとする方々まで、様々な人が集まり、長野県の植物をあらゆる面からとりあげ、研究している会、といったところでしょうか。
長野県だけでなく、各都道府県にはこういった集まりがあります。地域の植物の情報収集を広く行っているわけです。
例会とは、会員が一同に集まっての観察会、勉強会になるわけですが、40年以上の歴史の中で今回は記念すべき200回を迎えました!
県内各地で例会を行うのですが、1泊2日の今回の例会は、白馬でした!
村内北部にある塩島城址を歩き、出会う植物全てのリストを作りながら、種の見分け方や分布の仕方など話題はつきません。
2日目のフィールドは村内中心部にある平川の上流部。
遠見尾根と八方尾根を分ける川であり、蛇紋岩地の植物がところどころにある興味深いエリア。
長野県環境保全研究所の大塚氏によるシダ講義。
シダ研究家として代表的な氏の話に皆が耳を傾けます。
大抵の植物観察会は、出会う「花」を主に扱います。
流行?のエコツアーでは、植物だけでなく、動物や地球環境などを広く扱い、親しむことが目的です。
研究会の例会は植物を純粋に深め掘り下げていきます・・・。
花は花としてでなく、分類の一手段としての特徴として捉えます(勿論、楽しむ心は忘れない)。
動物や地球環境と絡めてみても、それはその植物が、何故ここに在り、どこに在り、どのように在るのか、それを理解、推測、探求、証明するための過程です。
大半の人が見向きもしないだろう植物について語り、見つけない植物を見つけ、静かに激しく喜び興奮する、そんな会(と思っています)。
夕飯を食べながら語るのは、どこの席でも植物を中心とした話題。
夕食後にはスライドを見ながら意見を交わします(今回は白馬ということで私が担当、園内のことや植物のことなど)。
部屋で飲む酒の肴は植物標本(『ここのこの毛の生え方がこのように違うでしょう!』など)。
こういう凄い人、素晴らしい人に囲まれた環境にいると、自分の経験の浅さ、目指すべきもの、それを深く感じます。
やらなければならない仕事だけでなく、やるべき仕事は何か、やる「べき」ことの上限を上げつつ具現化しつつ、邁進していきたいものです。
祖母のサギ草
2011/09/07
いろいろみごろ、いつでもみごろ
2011/09/01
お客様によく聞かれる言葉、
『みごろはいつですか?』
この問いする答え、ALWAYSみごろです。
というのも、花の移り変わりは激しく、雪解けすぐに咲く花もあれば、7月、8月と移り変わります。
『今咲いている花は、今しか無いと思ってください、半月後にはガラリとかわりますよ』
ということで、今みごろの植物を紹介します。
アカモノが実ごろを迎えています。赤いからアカモノ、単純です。
シラタマノキも実ごろを迎えています。白い玉だから、シラタマノキ、単純です。つぶすとハッカの匂いがします!
ゴゼンタチバナも実ごろです。赤い実が目立ちます!
チングルマの実ごろも続いています。花の期間は短いのですが、タネは長くついてるものです。
クガイソウも実ごろです。華やかな花が、渋めな姿に。
ニッコウキスゲも実ごろです。
花の咲き方にタイムラグがあるので、熟し方もバラバラです。緑も実もあれば、割れている実もある。
これらのタネを採集して、たくさんニッコウキスゲを咲かせられるよう頑張ります。
ナナカマドも実ごろを迎えています!
紅葉が綺麗な樹木ですが、ところどころ色づいているような。
花も綺麗なもので、花の見ごろ、実ごろ、紅葉見ごろ、みどころが多い樹木です。
植物には色んな姿があり、それぞれの姿に「見」所があるものです。
新芽、つぼみ、花、実、枯れ、冬芽。
どれが、みごろと感じるかは見る人次第。
シャレのつもりで書いたタイトルが、いつの間にか哲学に・・・。
一歩違う視点で見れば、おもしろいものが見えてくるでしょう!
コマクサの海と水平線 燕岳
2011/08/19
コマクサの群生を見るのに良い場所は?
と、信大でコマクサを研究している研究室に尋ねた山のひとつ、燕岳。
登山口は安曇野の奥、中房温泉から。
山小屋泊で楽しんだり、日帰り山頂往復が一般的な、登山としては中級くらいの山のようで。
今回、山の全容(いやいや、ほんの一部か!)を見るべく、山頂を含めてぐるっと一周するコースを日帰りで行ってみました。
登山口から後半も過ぎたころにある合戦小屋。
索道会社にいるせいか、荷揚げ用ケーブルなどをじっくりと観察してしまう。
この小屋の名物は冷えたスイカ。毎日何個あげるのでしょうね。
写真奥に見えるのが燕山荘。
登山開始から3時間ほどで稜線へ出ました。
コースタイムでも4時間ほどで燕山荘へ到着するので、コマクサ見学登山入門には良いのかもしれません!
花崗岩で出来た山容は特徴的で、崩れやすい箇所があちこちにあります。
急すぎてハイマツなどが生育できない砂礫地には次々にコマクサがみられます。
花の「見ごろ」としては過ぎているのでしょうが、それでもまだ花も多いものでした。
もう、一面にコマクサだらけですね。
どこまでもコマクサが広がっているような。
植物の生育するのに適した環境とは何か、あらゆる方面から考えさせてくれます。
足元の土をすくってみました。
高山植物の培養土としてそのまま売っているよな砂礫。
こんな土で生育できる植物は非常に限られるわけですね。
今までの写真とは別の場所ですが、コマクサとチングルマが同居している場所もありました。この環境でこの組み合わせはなかなか無いような・・・。
コマクサ以外にも多くの植物をみかけることが出来ました。
チングルマの群生、雪解けが遅いのかまだまだ花も多いものでした。
ハクサンイチゲ、わずかながら咲いていました。
ヨツバシオガマ、まだ咲いていました。群生がすごく綺麗な花です!
ムカゴトラノオ、花が咲いたあとに「むかご」が出来てくるのですが、
もう、その場で発芽しているものも多くありました!
ミヤマリンドウ、他の草に埋もれるようにみつかります。こういうリンドウは高山に来ないとみられないですね!
ミヤマトリカブトも次々に咲いてきていました。
サラシナショウマ、これだけ咲いてくると夏も終わりですね・・・。
今回興味深かったのが、この道。何がかというと・・・、
左を見ればタカネシュロソウだらけ(茶色い穂に花がたくさん)。
右を見ればバイケイソウだらけ(コバケイソウではなく、バイケイソウです)。
今回の登山ルートは、中房温泉から燕山荘、燕岳と行き、そのまま北上し中房温泉まで戻ってくるルート。
行った人の話や、各ブログなどを見ると、燕岳まで行ったら、同ルートを引き返すのがよくあるルートのようです。
けれど、そのまま北へ行くと花も多くとても面白いルートでした。後半の写真は全てこのルートです。
その代わり誰ともすれ違わないくらい、人がいませんでした・・・。
戻るのに倍の時間がかかる上に道が悪いのもあるのですが。良く人が通る道はやはり歩きやすいものです。
その分ゆっくりと写真を撮ったり、今後の植物園はどういう見せ方をしようか、じっくりと考えられたような気がします。
最後のルートで特徴的だった吊り橋。
単管と足場板で作ってあります!
こういうの植物園にあったら、面白いかな・・・?















































































