緑の調律日誌

植物園における教育を考える! 【日本植物園協会の研修に参加】

2018/02/12

2月8日、真冬の白馬を離れて東京へ研修へ・・・!

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目黒にある、「国立科学博物館附属自然教育園」へ。

森の奥にはビルが見える、都会のオアシスですね。

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冬と春、季節を分ける草、節分草(セツブンソウ)が咲いていました。

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小さな花ですが、近寄ってみると黄色と紫の色合いがステキな春だけに見られる珍しい植物です。

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こちらは春を告げる植物の一つとして有名な福寿草(フクジュソウ)。

東京でも咲き始めのようです!春ですね!(白馬と違って)

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今日の目的は(公社)日本植物園協会開催の教育普及ワークショップ。

植物の魅力をどのように伝えることが出来るか・・・様々な視点から学びます!

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まずは皆様着席。参加者は、植物園協会に所属する植物園関係者。
北は東北、南は沖縄から来られています!

初めて顔を合わせるメンバーもいるので、どことなく緊張感が。

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教育普及委員会の委員長を務める国立科学博物館筑波実験植物園の堤さん。

笑顔がステキなお母さん。皆さんの緊張をほぐしてくれます!

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まずは園庭計画所代表の石田佳織氏による講演「子ども期における自然教育」。

石田さんは、‘園庭’や‘幼児と自然’に関する、調査研究・計画設計・研修・ワークショップなどをされている方です。

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子どもが何をどのように感じるのか、何をすればどのような影響があるのか、

話す内容はもちろんのこと、感性豊かに説明される石田さんの講演に皆様聞き入っていました!

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講演の後は少人数のグループに分かれて、実現可能な教育プログラム作成のシミュレーション。

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必要とされる項目を埋めながら、プログラムを企画してみます。

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そして出来たプログラムを、まずは一度皆様に説明し・・・

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その企画書を壁に貼り、聞いていた人が意見を書き込みます。

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青はイイネ 黄は質問 ピンクは改善提案

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貼られた意見を考慮して、プログラムの見直しを図ります。

ピンクが多いと、気持ちがへこみますが・・・その分より良いプログラムに出来るのです・・・!

初対面の人がメンバーでも、ここまで来れば苦楽を共にしたチームメイトです!

完成したプログラムを改めて発表し、終了です!

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夜は懇親会。
今回は植物園の現場の最前線で活躍される方が多いので、植物園での教育の取り組み、最近の話題、課題、植物自慢などが止まらない様子。

後半はプロジェクターまで活用して、自己紹介や植物園ごとの取り組みなどを発表もしました!

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二日目は上野の国立科学博物館に集合。少し寒い朝の9時前。

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親と子のたんけんひろばコンパス。

新しく博物館に出来た、遊びながら親子のコミュニケーションを促す体験型の展示室です。

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コンパスの展示室案内から、その現状まで色々と説明して下さった、国立科学博物館学習課小川さん。

とても熱心に説明していただきました!

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このコンパス。超超超人気施設です!

適切に楽しんでいただくため、時間制限、人数制限があり、入場には整理券が必要です。

インターネットで「 国立科学博物館 コンパス 」などと調べると、整理券のゲット方法から出てきます・・・!

それだけ人気の施設。需要があり、来場者の方もその価値を感じ取られているのでしょう!

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国立科学博物館を後にし、今度は上野動物園へ。

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子ども動物園すてっぷ 2017年7月にオープンしたばかりのエリアです。

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上野動物園の高橋さんに案内していただきました。とても楽しそうに話して下さいました!

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全景はこんな感じ。家族で、子どもと一緒に回るには十分な広さがあります。

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平日の午前中ですが、程よく賑わっていました!

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手洗い場も高さに工夫があったり、

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子どもの目線でのぞき込めるような工夫がされています。

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ひらがなを多用したシンプルでわかりやすい解説。

それだけでなく、動物の名前に世界共通の学名表記をした上で、多言語での種名や分類説明、絶滅危惧のランクまで示され、QRコード情報、それらをまとめるオシャレなデザイン・配色。スキがありません・・・!さすが最新の動物園です!

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「はじめてルーム」3才までの子ども専用スペースです。

その中の「たまごプール」。入って遊べます!

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「どうぶつキッチン」

飼育員の服を着て、おもちゃの野菜を切って、壁に空いた動物の口に入れられるという・・・!

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「ほんもの図書館」 本棚に並ぶのは、ほんものの動物!

熱心に覗き込む子どもの姿がすぐに想像できます!

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最後はスタッフ手作りの紙芝居を見せていただきました。大きいのでみんなで見られます。

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楽しい内容を、スタッフの方の語り口で味わえます!

もちろんシナリオは全部頭に入っているとのこと!

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視察が終わった後は委員会メンバーでの検討会議。
どのようにして植物園のことを伝えていくものか。

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最前線の現場を見た後なので、アツい会議が展開された!ような感じです。

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植物園をより良くしていくにはどうしたらいいか・・・

何よりも、皆の(自分も含めた)真剣で本気の想いが大切ですね・・・!

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(公社)日本植物園協会では様々な視察、研修、見学会、会議などを行っています。
今回は「教育」というテーマに絞った、特に今までに無い研修会でした。

どんな素晴らしい植物があっても、それを上手く発信できなければ魅力は伝わりません・・・。
そして次世代に繋げたり、植物園の魅力を再確認するにはどうしたらいいか・・・
改めて考えることになった一日でした!