緑の調律日誌

秋は植え替え

2011/09/06

台風は去ったものの、何となく湿っぽい園内、それでも昨日9月5日の夕方には晴れ間も見えました。

こういう雨の日には植え替えや株分けの作業などをやるのが一番適しています。

秋は植え替えにも向いていて、雨の日なら水やりも不要なのです。

五竜かたくり苑のそばには小山さんという方が住んでいて、チョウの保護や食草の育成に取り組んでいらっしゃいますが、先日園内を訪れ、フジバカマの苗を渡してくださいました。

「アサギマダラの成虫が好きな花だからたくさん植えておいて!」

歩道沿いの見やすい位置にオミナエシやマツムシソウと一緒に植栽しました。

さて、来年咲くかな、そしてチョウは来るかな?今から楽しみです。

フジバカマの植栽地を整地する際に元から生えていたイブキジャコウソウを抜き取り、同時に園内の石組の隙間に植えたりします。

これらも来年の7月頃には咲いてくれるでしょう。

こちらは、ヒマラヤの青いケシ。

今年は咲かなかった株ですが、来年に向けて大きく育ってきています。

育てている青いケシの植栽、園内での植え替えなども、もうすぐ時期ですね。

 

花壇の花などは、植えてすぐ咲くものを選んだりしますが、高山植物園の植物の場合、「来年」を見越して植栽しなければなりません。

秋が終わり枯れ、冬の雪の下、そして春にきちんと芽が出るか・・・。

勘と経験に基づく賭けでもあり、予想以上に結果が出た場合は嬉しいものです。

通りすがりのお客様に何の作業か尋ねられ、最後には「来年には咲いているかもしれないので、また見に来てください」と言うと、皆さん楽しみにして下さいます。

さて、上手く咲くように今年できることを最大限がんばりましょう。