忖度@枯木2018.02.02
皆さん今晩は、枯木です。全国的にインフルエンザが爆発的に流行しているそうですが、いかがお過ごしでしょうか?枯木は1月の中旬から風邪気味で、いまだにグズグズしている状態です。やはり年を取ると色々なことが長引いてしまい、「昔はこんなじゃなかった!一晩ぐっすり眠れば治ったのに・・・・!!」と大斜面のロープをチェックをしながら、人生の悲哀を感じているのでした。
ただそんなネガティブな考えも吹き飛んでしまうような、今朝の風景でした。
関東地方に雪を降らせた南岸低気圧でしたが、ここ五竜では5cmほどの降雪でした。圧雪面の上に乗ったどちらかというとパサパサした感じの雪は、なんとも言いようのない気持ちのよい感覚でした。
雲海も中々見事でした。
頚城の山々も良くみえています。
一の背髪からムラ尾根の写真ですが、このアングルからは判らないのですが、かなりいろいろな場所にトラックが入っています。枯木が10年以上前にここら辺りのガイド(バックカントリーの)をしていたころには、滑り手の間で暗黙の了解があり、絶対に入らなかった斜面もギタギタになっています。小さなコミュニティーだったものが、いまや大げさに言うと全世界からパウダースノーを求めて、滑り手たちがやってきます。
天狗岳の写真ですが、ここにも無数のトラックがはいっていますが、以前はほとんど人が入っていませんでした。もちろん多くのお客様がここ白馬にお越しいだだける事はたいへんうれしいことです。しかし、先ほど書いた”暗黙の了解”にはそれ相応の理由がありました。雪崩の危険であったり、スキー場への配慮であったり等々。
いわゆる”忖度”をしていた訳です。(去年の流行語のひとつですが、枯木は本来良い意味の言葉と認識しています)そして今やそんな事が通用しなくなり、スキー場の管理区域外への出口には、上の写真のようにさまざまな注意喚起の看板や、ビーコンチェッカーを設置しているのです。滑走禁止エリアでの滑走対策は、スキー場単体での活動はすでに限界となっており、自治体を巻き込んだ対策が必要だと、枯木の私見ですが思うのです。
さて、2月に入りスキーシーズンも折り返し地点です。枯木もなんとかかんとかだましだましここまで来ました、あと残り半分、廻りの若い隊員の忖度を期待しながら乗り切りたい、と切に願っています。
誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の 友ならなくに