続・中東の笛@抹茶抹茶どんどん2025.04.17
こんばんは。
と始めましたが、かなり陽が長くなりましたね。
4月の新生活がスタートした皆さん、いかがお過ごしですか?
抹茶抹茶どんどんは、なんと!スキー場でスキーばかりしています。
本日も白馬五竜の今をお伝えすべく、ダラダラと 一生懸命このブログをしたためています。
昨日の降雪&爆風から一転、朝からグングン気温上昇。
若干昨夜からの風が残っていた朝イチでしたが、営業開始頃には完全に抜けて高気圧に覆われた白馬でした。
が、しかし、、
一見、ラントリやミラトリで深いターンを刻めそうなくらい、超超超イイ感じ!に見えるこのグランプリコースも、、
遠く雨飾山までダイブtoブルーできそうなこのパノラマコースも、、
本日は、超超超超超超絶ストップ雪でした。
昨日の黄砂混じりの雪と風が余計でしたねぇ。
ゲレンデは白くなったには白くなったのですが、、
イザ深いターンを刻もうと思えば、脚がロックして身体だけがぶっ飛んだ自分のボディー跡のみが雪面に刻まれ、
イザ雨飾山までダイブしようと思えば、目の前の雪面に顔着する始末。。
一見とても良さそうに見えるのですが、まるで湿った綿の上を滑っているかの如く、板が思うように進みません。
ゲストの皆さんの滑走により雪がかき混ざってくると、その部分から多少改善していくのですが、初級者はもとより上級者ですら泣き出すなかなか大変なコンディションでした。
地元のゲスト「私の板、全然手入れしていないから滑らないのかしら?」
抹茶「いや、誰の板も一緒だと思います。抹茶の板なんてレーシングソールですが、滑らな過ぎて後退しているのかと思いましたよ。」
板が滑ろうが滑らなかろうが、朝からコースの準備と、
ほとんどハイシーズンと変わらない各コースへの巡回は、隊員達により途切れる事なく続きます。
このとおみゲレンデもまだまだ大丈夫そうですが、地面や穴は日に日に露出しています。
そろそろ明日に架ける橋、通称「明日架け橋」や「渡良瀬橋」の作成も進んでいきます。
かつて白馬五竜ではGW最終日まで下山コースがオープンできたシーズンはありません。(ここ20~30年で)
さて今シーズンは有史始まって以来のその金字塔は成されるのでしょうか?
一緒に結果を楽しみにしましょう。
がしかし、そろそろ、いつも我々が口酸っぱくお伝えしている、「下山はゴンドラをオススメします」の時期に近付いてるのもまた事実。
そろそろ石踏み用の板が必要ですね。
お昼頃からはゲストによるかき混ぜとザブザブ化が進み、コブのラインを中心に滑走性が良くなりました。
いよいよ抹茶抹茶どんどんの季節が来たな、とニヤニヤしながら少しだけコブを嗜みながらも、まだまだ下山も含めてフルコースのため、アルプス平のコブたちに後ろ髪を引かれながら下部へと巡回を進めて行くことになります。
今シーズンの私たちはAL3回しなんて無いんでしょうね。
雪が良かろうが薄かろうが、滑走性が悪かろうが下界は暑かろうが、ひたすらTop To Bottomのキャビン回しを繰り返していくのです。
そんな本日15時頃の山麓の気温は21℃!
カンカンに熱せられてやがる!
犯罪的だ!!
労働のほてりと下界の熱気で暑苦しい体に、さぞ帰ったらビールが旨かろう。
そんな怠惰な生活とは無縁な、毎朝同じようなところを横断しているカモシカの足跡。
(あー、今日は暑いなぁ)なんて考えているのでしょう。
ある意味怠惰か。
まだまだ大部分は隠れてはいるこちらの「明日に架けないかなり危ういタクガ沢のスノーブリッジ」を渡って、神城ゲレンデ方向に登っていくのが彼らの日課なんでしょう。
このお返しのお饅頭(上方から落ちてきた雪の塊)が落ちないくらいの厚みはあるで、カモシカ一頭くらいは余裕なのかもしれませんが、ゲストの皆さまは決して沢には近づかないでください。
薄いところは薄いので、簡単に踏み抜きます。
いくら暑くても、出来れば私たちも沢へ下降しての救助は避けたい、、
ただ、その可能性も0では無いのが当スキー場。
いつでもどこでも懸垂下降し、救助するトレーニングに余念はありません。
本日も枯木審判の下、新人隊員達のロープアクセストレーニングです。
普通にスキー、スノーボードをしているだけなら無縁のこの技術も、我々にとっては必修科目です。
こうして我々五竜パトロールのスタイルは受け継がれていくのです。
そして中堅、ベテラン隊員たちはより実践的なトレーニング。
崖を下降して要救助者のところへ到達し、救助器具を取りつけ、上まで引き上げる、そんな一連の流れになります。
そしてこちらはタイムトライアルを伴うので、技術と速度を両立させなければなりません。
tonbi君も色々な技術がスムーズに使えるようになっており、頑張っていましたね。
次は抹茶抹茶どんどんの番です。
枯木審判「抹茶副隊長、何分でやるんだね?」
抹茶「去年の今頃は誤審により14分もかかったと言われてしまったので、まぁ半分くらいでしょうね」
枯木審判「全く君は負けず嫌いだな!まぁよい、ではスタート!」
結果はどうだったのかって?
疑惑の審判のこのがっくりとした感じを見てください。
今年は中東の笛が吹かれる事も無く、圧倒的大差の8分というこれまた金字塔。
※詳しくは昨年の4月末のブログをご覧ください。
がしかし、そんな1分2分縮めることに執着するより、安全確実に救助する事が最も重要です。
明日からも日々是鍛錬を繰り返していきたいと思います。
トレーニングのあとの犯罪的なヤツを「くぅー!」っと飲んで、
穴蔵からゾロゾロと出て行けば本日も無事に最終です。
明日も本日と同じように暑い一日になりそうです。
ストップ雪が少しでも改善されて滑走性が良くなることを祈りましょう。
もちろんコースの大部分は、こちらも精鋭の圧雪オペレーターたちが四苦八苦しながらも、ただいま絶賛圧雪作業中です。
「こうやって教えられるのもオレが生きているうちだけだでね!」
トレーニングの最後に枯木さんが言った言葉が胸に刺さり、ちょっちセンチな最終でした。
元々高かった抹茶抹茶どんどんの救助技術が、白馬に来てさらに高まったのは、間違いなく枯木さんのご指導のお陰ですからね。
さて明日はどんな一日かな?
教わった技術を生かすも殺すも自分次第。
明日も皆様を安全第一でお迎えします。