緑の調律日誌

緑の調律日誌

超快晴!FM長野トレッキングでした!

2023/06/17

本日6月17日(土)は、超快晴でした!!梅雨はどこへ!

地蔵ケルン手前の展望デッキからの景色。空と山の色が眩しいです!

本日は、FM長野のトレッキングイベントがあり、長野県内の皆様をご案内させていただきました!

FM長野の人気パーソナリティー、伊織さんと歩くガイドでした!

(写真右手の青い帽子が伊織さんです!)

「高山植物先取り観察会」

6月24日の通常開園を前にした、早期開園に咲く花たちに会いに行こう!!

そんな趣旨で開催されたイベントでした!

応募され、当選された40名の参加者の皆様がいらっしゃいました!

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今回見られた花たちは・・・

アツモリソウの仲間たちがキレイに咲き・・・!

コマクサもどんどん咲き・・・!

(群生している様子は、ガイド中で写真に撮り損ねてしまいました)

コマクサの近縁種、タイツリソウ。ハートの形に見えてきます♡

クロユリも満開です!

ひとこと断ってから、皆さまに匂いを嗅いでいただきました。

受粉にハエを集めるため、良い匂いでは無いのです・・・

そんな話題を重ねながら、初夏の植物園をご案内させていただきました!

ガイドを終えての広場でのひと時。

高山植物の無料苗配布、販売苗など、皆さま良くみていただきました!

身近に植物を手元に置いてみたい・・・と、参加者の多くの方に立ち寄っていただきました!

最初から最後まで、超快晴!

植物のこと、山のこと、植物園ならではのこと、色々とご案内させていただきながら、楽しく歩かせていただきました!

ゴンドラを降りて、貸し切りレストランで特製ランチをいただき・・・

抽選会も開催しました!

伊織さんセレクトのプレゼントもありました!

梅雨の晴れ間のひと時。

大変すばらしい一日となりました!

毎週水曜日、FM長野にて、8:35頃から「アルプス平通信」という名前で、白馬五竜高山植物の情報をリアルタイムで配信しています!

FM長野と白馬五竜高山植物園、今後もご注目くださいませ!

参加者の皆様、ありがとうございました!

 

 

 

牧野富太郎博士ゆかりの高知県を訪ねました

2023/06/08

2023年5月29日~31日 公益社団法人日本植物園協会

年1回の総会、研究発表会、植物園見学会があり、高知県まで行ってきました!

今回の開催は、高知県立牧野植物園。

高知県出身で日本における近代植物分類学の礎を築いた牧野富太郎博士の業績を伝えるために作られました(1958年開園)。

牧野博士は、NHK朝ドラ「らんまん」のモデルであり、いま改めて注目されていますね!

「植物園をつくるなら五台山がええ」という牧野博士の言葉もあったようで、
正面のポコッとした山の山頂部分に植物園が作られました。。

高知市の中心部分と、空港の間くらいに位置しています。

入口部分の様子。

カフェやショップも併設された素敵な雰囲気です!

植物園だけでなく目を引くのが、建築としての面白さ。

内藤廣氏の設計によるもので、曲線を多用した建物が特徴的でした。

「どこが見どころですか??」と、聞ける場所が
入口付近にあるのは素晴らしいですね!

植物園の散策前に、集まっての概要説明です。

川原信夫園長からのご挨拶。気さくな雰囲気で説明いただきました!

前日には、秋篠宮さまが来園されたこともテレビのニュースで放映されていました。

植物園は3班にわかれての行動。

職員の藤井さんにご案内いただきました。

日々、植物の現場を管理されている藤井さんの話はとても興味深い内容でした。

「土佐の植物生態園」の一部分。

植物園入口の部分には、地域の植生の再現がされていました。

いかに自然らしく見せるかの管理について、苦労とこだわりを感じました。

朝ドラ「らんまん」で有名になったバイカオウレン。

やはり注目度は高いようです!

バイカオウレンを、どのように育てているか・・・

手前部分に育てているのですが、奥とは違ってコケが生えるようになっています。

適した土質に変えたことなど、興味深く拝聴いたしました。

絶滅危惧種の野生ラン「ガンゼキラン」の展示。

2023年は5月13日~19日の期間、一般公開されていました。

(今回は、視察見学として特別に立ち入りさせていただきました)

希少な植物を保全し、一般公開する。植物園の役割として大切なものです。

斜面の場所が、ガンゼキランには適しているのでしょうね。

それにしても僅かな個体から、これだけの群生を作り、維持していく・・・

改めて植物園の役割と技術の必要性を感じました!

それにしても、藤井さんの話題の尽きないこと・・・

植物のこと、管理のこと、この場所ならではのこと、技術職員としての話題はもちろん、人を惹きつける飽きない話し方も素晴らしいものでした!

温室の入り口「みどりの塔」

思わず引き込まれ、何枚も写真を撮ってしまいました。

太古の世界を表現しているようで、こういった景観を狙って創り出すのはすごいですね!

カンラン(寒蘭)という伝統的な園芸植物があるのですが、展示場所として、紹介する場所として、独立した建物がありました。

 

今回は開花期では無かったのですが、葉の姿の展示や、カンランの魅力など、しかと伝わりました。

植物園にあった、牧野博士の像。

像の周りは花菖蒲で彩られていました。

植物園の展示は勿論のこと、牧野博士の展示が充実しています。

書斎を表現した場所。リアルです!

牧野富太郎の功績を伝える植物園の展示。しっかりと感じさせていただきました!

高知県立牧野植物園は、地域を重視した植物の展示栽培、研究施設、標本庫なども揃い、植物園としての在るべき姿を体現している植物園だと改めて感じました。

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次の日は、牧野富太郎の生誕地である高知県の佐川町を訪ねてみました。

素敵に彩られたマンホール。何種類かありました!

牧野富太郎ふるさと館。

生家の跡地に再現された建物で、中が展示施設にもなっています。

佐川町の景観と共に訪ねてみるのも良い場所です!

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今年は、NHK朝ドラで牧野富太郎博士がクローズアップされ、植物園に訪れる方も増えているようです。

そんなタイミングで高知県を訪れる機会があったのは嬉しいことです。

牧野博士の想いを感じながら、改めて植物と向き合っていこうと感じました!

6月3、4日は早期開園!素敵な花たち咲いています!

2023/06/02

本記事の写真は、全て2023年6月2日に撮影したものです。
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いよいよ6月!

白馬五竜高山植物園は、6月前半の土日に早期開園を行います!!

早期開園:6月3、4、10、11、17、18日(土日)

通常開園:6月24日(土)~10月22日(日)

早期開園の魅力は、雪解け直後に咲く、貴重な植物を見ることが出来るのです!!

今年は雪解けが早い年で、花も早めですが、6月ならではの植物たちが咲いています!!

サンカヨウ 雨に濡れると透けることで有名になりました!
6月3、4日の機会では、花が見られそうです!

サンカヨウは先週の方が開花が多かったのですが、まだ良い花が残ってそうです!

シラネアオイ ピンクの大きな花が素敵です!

シラネアオイも、まとまって咲いているところがあったりと、鮮やかな花です!

ミヤマオダマキ 高山性のオダマキ。紫色が良く目立ちます!

チングルマ 高山植物で有名なひとつ。花が見られる期間は意外と短いのです!

クロユリは、少しまだ早くつぼみでした。来週あたりからどんどん咲きそうです!

オオバキスミレ こちらも開花が早い植物で、早くも開花終盤になってしまいましたが、足元に咲いています!

ミツバオウレン 植物博士の牧野富太郎で有名になったのはバイカオウレンですが、こちらは三つ葉のミツバオウレンです。

足元に小さく咲いている種類のひとつですね。

ユウバリソウ 北海道の絶滅危惧種、ウルップソウの仲間です。広場で咲いています!

ハイツメクサ 白馬の絶滅危惧種の保全目的で育てている植物。

まず見られない逸品ですが・・・↓

なかなか小さい花です。

高山でよく見られるイワツメクサよりも小さく・・・けれど珍しい植物には間違いないのです!

タカネキンポウゲ こちらも絶滅危惧種の保全で育てている、白馬の特産種とも言える植物です。

ですが・・・今回の雨で花が全て散ってしまいました・・・!

開花時期をずらして咲かせた苗が若干あるので、展示でお目にかかれるかもしれません。

ツクシの群れ 高山植物では無いですが・・・

そして「雑草」として取らねばならないのですが・・・

こういった植物の姿も早期開園ならではです。

「ツクシの伸びている季節」ということで、植物としては「春」であることを感じ取ってください・・・

早期開園ならではの植物たちの花看板をつけました!

・・・

さて、外国の植物に入ります ↓

ロードデンドロン・ウィリアムシアナム

ヒマラヤ区に咲いています。薄いピンク色がキレイなシャクナゲの仲間です!

プリムラ・ロゼア

ヒマラヤ区に咲いています。サクラソウの仲間で群生するのが目立ちます!

早期開園では開花バッチリのことが多いですが、開花が早く最盛期が過ぎてしまいました・・・

ベルゲニア・プルプラッセンス

ヒマラヤ区に咲いています。いわゆる「ヒマラヤユキノシタ」の仲間で、これから花数が増えて行きそうです!

プルサティラ・ブルガリス

アルプス区に咲いています。セイヨウオキナグサとして知られ、日本のオキナグサと比べて色んな色が楽しめます!

ヒマラヤの青いケシ 開花の予想は6月下旬から。

花はこれからですが、葉がしっかりと伸びてきています!

今年はどれだけの花を咲かせてくれるか・・・

また開花情報などを気にしていてください!

・・・

さて、再び日本の植物に戻ります。

ブナ林の入口あたりの植物たちは・・・ ↓

ウド 山菜で有名な植物です。周辺に自生しているのです。

こちらはあくまでも「展示植物」。採集はご遠慮ください!

※植物園スタッフが定期的に「剪定」を行います!!

ブナ林の入口ではシラネアオイが満開です!

雨の日でも花たちはイキイキとしています!

濡れた花たちも、なかなか素敵なのです。

キヌガサソウ 自生で見るには、山奥まで行かねばなりません。

早期開園ならではの植物のひとつです!

ツバメオモト 広い葉と白い花が印象的で、こちらも早く開花が終わってしまう、今ならではの植物です!

・・・

ブナ林を抜けると、再び様々な高山植物に出会えます! ↓

ミネズオウ 高山性の低木ですが、雪解け間もなく一斉に花を咲かせます!

ミネズオウ、ご覧の通り小さい花ですが、遠目に見ても星型の花が鮮やかな植物です!

イワヒゲ 小さくてもツツジの低木なのです。

岩場にヒゲみたいな葉を伸ばすのでイワヒゲです!

チョウノスケソウ こちらも開花がとても早く、夏に登山をしても花が終わっていることが多いです。

こういった植物を気軽に見られるのが高山植物園なのです!

シロウマアサツキ 白馬の名がついた、野生のネギの仲間です。

つぼみがついてもうすぐ開花・・・と思ったら、葉やつぼみをサルに食べられてしまいました・・・

美味しいネギの味がするのですが、サルの好みなのか・・・

ハクサンコザクラ 湿った環境に育つ高山性のサクラソウの仲間です。

山に登ると雪解け直後の場所から可愛らしい姿を見せてくれる植物です!

キバナシャクナゲ 高山の厳しい稜線に育つようなシャクナゲです。

薄い黄色の花が、濡れて透けたようにも見えてきます。来週には花が終わってしまいそうな短い期間のみ楽しめる植物です!

ハクサンイチゲ 高山では条件が合うと群生する姿を見ることが出来る高山植物の代表格です!

ハクサンイチゲ(白)とシナノキンバイ(黄)のお花畑。

高山らしい景観を目指して、花畑をつくり、ここ3年ほど良い姿を見せてくれるようになりました!

こちらも早期開園ならではの植物です!

晴れると、向こう側に白馬三山が見えるのですが・・・明日は山が見えるかどうか!

ミヤマアズマギク 高山の植物は風当りが強い場所に多く咲き背が低いものが多いのです!

ウルップソウ こちらも見た目の割には、雪解け直後に一気に育ち早く咲いてしまう植物です。

高山植物らしい植物で、早期開園の指名率NO.1はウルップソウなのかな・・・と感じています!

コマクサ 白馬五竜高山植物園を代表する植物です!

開花が早い場所では咲き始めました!

花の期間は8月ごろまでと意外と長く花が楽しめるのですが、この季節の花は枯れた花が少なく写真がキレイに撮れるのです!

雨に濡れた姿も素敵なのです。

開園準備の今日は雨ですが、雨でも楽しめるのが植物園。

皆様のお越しをお待ちしております!

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アルプス平広場にて、早期開園イベントとして、
大人気の高山植物苗の無料配布、そして苗の即売会も行います。

なかなか流通しない苗もありますので、お早めにご来園ください!

まあ、学芸員ガイドも予定しています。
まだまだ参加枠がありますので是非ご応募ください!ご参加お待ちしております
https://www.hakubaescal.com/shokubutsuen/info/2023/3862

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【2023年4月20日】カタクリ見頃!

2023/04/20

2023年4月20日、五竜かたくり苑のカタクリが、見ごろを迎えました!

今年は、全国的にも記録的にサクラが早かったりと、暖かい春ですが、

同じくカタクリの花も例年よりも早く見頃を迎えました!

(例年は4月下旬のGW頃です)

カタクリが見ごろ言っても、木々の新緑はまだこれから。

白馬は、これからが春本番です!

地域の観光組合の方々の手入れによるもので、焼かれたカヤの隙間からカタクリが花を咲かせています!

周辺の花としては、キクザキイチゲも綺麗です!

ニリンソウの花も周辺で咲き出しています!

キクザキイチゲ→カタクリ→ニリンソウの順番に花を咲かせてくれます。

五竜かたくり苑へ行く途中では、キクザキイチゲの囲まれたカタクリが見られる場所もあります。

白馬の春の散歩。ごゆっくりとどうぞ!

【2022年11月6日】営業最終日でした!

2022/11/06

写真は全て2022年11月6日撮影のものです。

本日11月6日は営業最終日!最高の秋晴れの中、冠雪の北アルプスは初冬の装いを見せてくれました!

※通常営業は10月23日まで。10月29、30日、11月5、6日と秋の臨時営業でした。

日陰の植物は昼頃まで凍り付いているものでして・・・

写真は、高山植物ツクモグサ。

大切に育てている絶滅危惧種ですが・・・
来年は初開花となるか・・・すごく気になるところです!!

昼頃もとても良い天気。

白馬山麓の紅葉がとても見頃ですね!

今年も良く花が咲き、多くの方にお越しいただきました。

白馬五竜高山植物園、日々良くなるよう努めているところです。

今シーズン、ありがとうございました!

また来シーズンも、よろしくお願いいたします!

【2022年10月20日】紅葉ピークです!

2022/10/20

例年、10月頭から最盛期が始まる白馬五竜の紅葉。

今年はやや遅めのこともあり、今がピークのようです!!

(一眼のメモリーカードを忘れて・・・スマホ撮影です!)

ゴンドラからの紅葉は文句無し!!

ブナの黄色が鮮やかです!

19日の朝には北アルプスが冠雪したのです!

今日20日の朝でも、まだ雪の白さが見えました!

寒いけれど、秋晴れの良い天気。

日陰は寒いですが、歩くと日向は暖かいくらいです。

・・・

植物園の通常営業は10月23日(日)までですが、

10月29・30日(土日)、11月5・6日(土日)、秋の臨時営業を行います!!

→臨時営業のお知らせ
https://www.hakubaescal.com/shokubutsuen/info/2022/3755

紅葉の移り変わりの美しさ・・・ぜひご覧くださいませ!!

 

【開催報告】絶滅危惧種の保全 成果報告会

2022/09/29

2022年9月25日(日)、26日(月)の日程で、
絶滅危惧種の保全 成果報告会 開催しました!

白馬五竜高山植物園の近年の取り組みを知っていただく講演会&見学会イベントでした。

絶滅危惧種をテーマとしつつ、

植物園による域外保全(栽培の事例)、現地の調査

ライチョウや高山蝶の食草の栽培などについても紹介させていただきました!

まず最初は私、白馬五竜高山植物園の坪井からの話とさせていただきました。

今回は主に「域外保全」がテーマです。もちろん「域内保全」も大切ですが。

白馬岳周辺での調査報告が主となる内容でした。

報告をする分、今まで注目されていなかった植物が知れることにもなりますので、この点は特に大切かなと思っています。

※ブログ記事最後の方に、講演スライドの主だったスライドを掲載しています。

会場には、絶滅危惧種の栽培苗、植物標本なども展示させていただきました!

百聞は一見にしかず。やはり実物を見ていただくのが良いのです!

(更なる実物は、午後の植物園見学会で見ていただきました)

左は、種子から育てた植物の標本。

右は、この夏採取したばかりの植物標本。国立科学博物館に送付前の貴重な標本でした。

今回は講演に先立ち、環境省信越自然環境事務所の酒向所長にご挨拶をいただきました。

丸山白馬村長にも、講演後にご挨拶をいただきました。

白馬における先進的な取り組みを広く知っていただきたいところです!

村井良徳氏(国立科学博物館 筑波実験植物園)による講演です。

全国的な調査の話題や、植物園として取り組む事例の紹介をいただきました。

尾関雅章氏(長野県環境保全研究所)による講演です。

長野県内の事例を中心に、県内、白馬の自然を再認識する内容を説明していただきました。

信州大学名誉教授であり、白馬五竜高山植物園の顧問でもある、土田勝義氏による講演です。

白馬五竜高山植物園との関わりや進展、過去から今まで行われている白馬の調査事例などについて説明していただきました。

東アジア野生植物研究会を主宰し、白馬五竜高山植物園の顧問でもある森和男氏。

講演や、講演の前後には数多くの貴重な書籍を紹介いただきました。

森氏所蔵の書籍のごく一部ですが、どれをとっても非常に価値のある事実が書かれています。

植物園見学会の前にも、書籍から見える先人の事例や、森氏の取り組む石川県の白山高山植物園の実情なども紹介していただきました。

植物園見学会はビジターセンター集合にて、まずはパネルで白馬五竜のことを知っていただきます。

そしてすぐ外にある絶滅危惧種の域外保全コーナーでの事例紹介です。

屋外に展示植栽する際の苦労、経験談など紹介させていただきました。

ストックで指す岩のあたり・・・白馬三山の形を模したのがわかりますでしょうか・・・!?

こちらは、高山蝶タカネヒカゲの幼虫の飼育の様子です。

指の先には・・・

まだ、これだけ小さい幼虫がいます。

食草の栽培と、越冬試験と、高山に近い植物園の環境で実施しています。

今年度からの取り組みなので、次年度以降も無事に育つことを祈るばかりです。

植物園の自然を再現したエリアについて紹介させていただいたり・・・

コマクサの管理手法など、植物管理の裏側についても紹介させていただきました。

今回は、平日、休日との2回にわけた開催を試してみました。

それぞれで30人ほどの方が来て下さり、白馬五竜の現状を説明させていただく大変良い機会になりました。

「成果報告会」と題した講演会イベントは、今後も継続していきます。

続けていくことで植物に関わる、興味のある方たちの交流の場ともなれば・・・と思っています!

今後も白馬五竜の取り組みについて、ご注目くださいませ!

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下記に、白馬五竜高山植物園の坪井によるスライドの大半を掲載します。

スライドだけでは伝わりきらない内容ですが・・・雰囲気だけでも感じていただけたら幸いです。

【2022年7月21日】ニッコウキスゲ、とても良いです!

2022/07/22

本記事の写真は、全て2022年7月21日に撮影したものです。

7月も後半。夏真っ盛りです!!

アルプス展望ペアリフトから眺めるニッコウキスゲの群生が見事です!!

リフトに乗りながら見ると、こんな感じです。

毎年良く咲いてくれる場所ですが、今年は特に花が多いような気がします!

なかなか圧巻の密度です!

まだつぼみのものもあるので、もうしばらく楽しめそうですね!(7月末くらい)

五竜岳が時折顔を覗かせる日でした。

湧き立つ雲の向こうに見える八方尾根と白馬三山。

こんな日に登山をしたら、どんな感じなんでしょうね!

コマクサの群生も、まだまだ見頃が続きそうです!

本日の一番美人の青いケシ。

まだ咲きそうなつぼみもあるので、7月末まで花はあると思います。

植物園でもニッコウキスゲの花が盛りを迎えています!

そして、今年も始まりました「いがりまさし お花畑ストリートライブ」!

植物図鑑なども執筆される、自然系映像音楽作家いがりまさし氏。

リケーナの素敵な音色が植物園内に響き渡ります!

夏真っ盛りの白馬五竜高山植物園。

皆様のお越しをお待ちしております!!

 

【2022年7月7日】夏の始まり!コマクサ見頃です!

2022/07/07

本記事の写真は全て2022年7月7日に撮影したものです。

紹介したい内容を要約しますと・・・

コマクサ見頃です!青いケシ咲きました!ニッコウキスゲは今から最高の季節です!

本日は雲が多いものの良く晴れてくれました!

植物園上部のコマクサが最盛期に入りました!

密度が濃く、7月中はこんな景色が続くでしょう!

同じ場所を俯瞰的にみると、こんな感じです。

右の方は、新たな高山植物のエリアを造るべく、造成を加えています。
今後にご期待くださいませ!

今年もコマクサは良く咲いてくれました!

花も多く、鮮やかな姿を見せてくれます!

稀に、白花コマクサもありますので、探してみて下さい!

受粉に一役かう、マルハナバチ。

マルハナバチ君は、種子の実りを担う、植物園のスタッフのようなものです!

 

こちらは、コマクサの近縁種、タイツリソウ。

植物園の広場で咲いています。

似てるけど、何か違う・・・その雰囲気をお楽しみください!

ヒマラヤの青いケシ、咲き始めました!

やっぱり、この青さはいいですね!

花によって顔つきが違います。それを覗き込むのも楽しいのです。

今の段階では咲きはじめ。開花は10株くらいでしょうか。

これから日増しに増えていくかと思います。

こちらは、ユリに近い仲間の、ノモカリス・フォレスティ。

ピンクのヒョウ柄の雰囲気が楽しませてくれます。

珍しい植物が咲いています。

ショウキラン。野生ランの仲間です。

植物園の「ブナ林」のあたりで見られます。

自然発生したものです。そもそも栽培自体が困難な野生ランなのです。

周辺のわかりづらいところの自生を見たことがあるのですが、嬉しいことにわかりやすい場所に咲いてくれました!

アルプス平自然遊歩道の方では、ニッコウキスゲが良い雰囲気です!

前写真と同じ場所を、違う方向から撮ったものです。

自生のニッコウキスゲの見頃が始まりました!

こうしてみると、つぼみがまだ多い季節です。

海の日連休あたりは、ちょうど最盛期でしょうか!

現在で3分咲きくらい。ご期待ください!

地蔵の沼の方でも、ニッコウキスゲの開花が進んでいます!

こちらの方は、開花が少々早く、最盛期に近いくらいでしょうか。

雪解けに開花が左右されつつも、どこかの場所で最盛期という景色に出会いやすくもなります。

本日は、白馬五竜観光組合の皆様によるボランティア除草が行われました。

植物園内のニッコウキスゲの管理です。

自生のニッコウキスゲはもちろん良いのは感じつつ、

植栽のニッコウキスゲも鮮やかで見やすい場所となるよう、日々努めているのです!

アルプス展望ペアリフトから降りる歩道沿いには、ミヤマトキソウが咲いていました。

地蔵の沼近くの湿原では、アサヒランが咲いていました。

こちらは数が少なく、運が良くないと出会えないのですが・・・

見かけたらラッキー、くらいで探してみて下さい。

(望遠レンズでの撮影です。湿原への立ち入りはご遠慮ください)

今日は、なかなか山が見えるタイミングが少ない日でしたが、

最近の梅雨明けと共に好天が続いているところです。

植物園の花も最盛期が始まりました!

ぜひとも白馬五竜まで足をお運びくださいませ!

植物園の展望レストランあるぷす360

地元大町市美麻産の花豆を使用した、ソフトクリームがオススメです!!

散策疲れのご褒美にどうぞ・・・!!!

 

【2022年6月4日】早期開園、雪解けの高山植物たち!

2022/06/04

本記事の写真は、全て2022年6月4日に撮影したものです。

本日6月4日、白馬五竜高山植物園、今年度最初の開園日です!

早期開園:6月4、5、11、12、18、19日(土日)
通常開園:6月25日(土)~10月23日(日)

朝は山が見えませんでしたが、次第に北アルプスが良く見える天気になりました!

そして、植物園広場には、まだ雪が残っています!

雪の大谷、ではなく小谷とも呼ぶべき道も切ってあります!

ゴンドラを降りたばかりの場所で、雪に触ることが出来るのです!

6月は、雪解けに咲く珍しい高山植物が多い季節です。

今日も、植物大好きなお客様が多く来られているように感じました!

もちろん花だけでなく、新緑と残雪の景色を楽しむのも良いタイミングです!

外国の植物コーナー、スイスアルプス・ヒマラヤエリアの植物たち。

プリムラ・ロゼア

プルサティラ・ブルガリス

色も変化がありますが、毛をまとった姿もいいですね!

ソルダネラ・アルピナ

イワカガミダマシとも呼びますが、一株だけ花を咲かせてくれていました。

今度は、ブナ林の中の花たちです。

シラネアオイの大きな花が鮮やかです!

森の中に射し込む光が、シラネアオイをドラマチックに照らしてくれます。

稀に見られる白花もいいですね!

ツバメオモト

キヌガサソウ

サンカヨウ

サンカヨウというと、雨に濡れると透ける花、という姿が有名ですが、
ちょっと湿っぽい場所では、ちょっとだけ透けてるように見える花もありました!

サンカヨウは、雪が解けると本当にすぐに咲くのです。
数日前には雪だった場所では・・・↓

芽生えと同時にすでに蕾が見えています!

こんな感じで咲くのは来週くらいでしょうか・・・!

実は手前の雪山の下にはサンカヨウが植栽してあります。

雪山をつくり、開花を送らせているのです。

昨年にそれなりに数を植えたのですが、果たして今年はどれだけ咲いてくれるか・・・

また開花情報やSNSでもお伝えできるかと思います!

高山植物を自生地らしく植栽している、白馬連峰高山植物生態園。

ミネズオウ

イワウメ

チョウノスケソウ

コメバツガザクラ

イワヒゲも咲き始めました。

イワベンケイの新芽。

多肉質の葉が伸びていく様子は面白いのです。

自生地らしく植栽している生態園の山頂付近には多くのお客様が写真を撮ったりされますが・・・↓

この時期の最近のおすすめは、この場所です!

ハクサンイチゲ(白)、シナノキンバイ(黄)の組み合わせの花畑が、
北アルプスを背景に綺麗に咲くようになりました!

素敵な写真を撮られる知り合いの方が来園されていたので、モデルになっていただきました。
この場所は、いかにも高山植物らしい景観が見られる、特にオススメできる場所になっています。
↓ 色んな撮り方をしてみます。

キバナシャクナゲ こちらも雪解けすぐに咲き、咲き終わる植物です。

ウルップソウ

本州では白馬と八ヶ岳にしかない植物で、野生で出会うには残雪が多い季節の登山が必須ですが、植物園で気軽に見られるオススメの高山植物の一つです。

現在、咲き始めです。

6月11、12日の開園タイミングでもキレイに見られると予想します。

アルプス平自然遊歩道の、石畳の湿原。

まだ雪が残っていますが、解けた端からミズバショウが咲いてきます!

写っているリフトは、アルプス第三ペアリフト。

ゲレンデとなる場所も、雪が解けたら色んな花が咲くのです!

まだ残雪があり通行注意ですが、まだ雪に埋まったミズバショウもあり、
6月11、12日の開園タイミングでも花はまだ良さそうです!

黒い水面には、花がキレイに反射していました!

風も無く、ハッキリ写り込む姿がステキでした。

ヒメイチゲ

ニリンソウ、ハクサンイチゲなどと同じ仲間の植物ですが、特に小さい植物です。

マクロレンズで大きく写してみますが、花の大きさは大きいものでも1㎝無いくらいです。

植物園最上部あたりの、ニッコウキスゲが良く育つ草原に見える白い点がヒメイチゲです。

足元に咲く野生の花も素敵なものがあるのです!

地蔵ケルンのあたりは、日当たりの良い尾根沿いで、雪はすっかり解けています。

残雪と新緑のブナ林の光景が美しいですね!

早期開園期間中は、イベントも行っています!

学芸員ガイドツアー、高山植物苗の無料配布

植物の経験豊富な学芸員資格を持つスタッフが、植物の魅力についてしっかりとご案内させていただきます!

植物園の広場では、タカネキンポウゲという絶滅危惧種が咲き始めました。

(公社)日本植物園協会の域外保全活動の一環として栽培しているものです。

解説版も設置してありますが、学芸員ガイドならではの話を聞くと面白いものです!

早期開園期間中、是非ともガイドにもご参加くださいませ!

そして、アンケートにお答えいただいた方には、植物の苗もプレゼントしています!

栽培が比較的容易なものを選んでいますが・・・ぜひともチャレンジしてみてください!

早期開園の特別出店として、

北アルプス植物園による植物苗の即売会も行っています!

白馬‐大町間の国道沿いにある山野草屋さんですが、素晴らしい植物を販売していただいています!

そして、小谷村「芽吹きの会みどり」によるオヤマボクチ入り笹団子の販売です!
(6月4日、11日のみ)

何というか、独特のコシが感じられました!

次回は6月11日に出店されます。笹団子目当てに来られても良いかもしれません!

6月の白馬五竜高山植物園。

特に開花期間が短い植物が一気に咲いてきます!

新緑と、雪解けの高山植物たちに、是非とも会いに来てください!!